2014年10月14日
WWIIドイツ軍 アンクルブーツ(編上靴)の靴紐の通し方(結び方)考察(実演有)
今回はドイツ軍のアンクルブーツの靴紐の通し方についてです。
今年夏に参加した日本軍の訓練会で編上靴の靴紐の通し方が間違えていることを教えて頂いたのですが(教えて頂いた方いわく「結構多い間違え方」)、そういえばドイツ軍の編上靴(アンクルブーツ)の靴紐の通し方もどうなっているんだろうと思い、ネットで調べてみました。
しかし、思いの外その情報が見つからず、それならば当時の写真から通し方を確認しようと思うも、ピントが合っていなかったり解像度が悪いなど、詳細の確認が非常に困難です…。
そして考え着くキーワードを駆使して調べ続けた結果、正確なのか否かは二の次とした三つの通し方が見えてきましたのでこれよりご紹介します。
ドイツ軍のちゃんとしたアンクルブーツは所持していませんのでテキトーに用意した靴と靴紐を使用、靴紐のホールは6つと想定して行っています(実物はホールの数にバリエーションがあります)。
何の靴を使用しているのかがわかった方は多分とっても凄いと思います。
それと、山岳猟兵の登山靴や他の紐靴にも共通するかもしれません。
(1)【S&Graf、カンプバタリオン!!、サムズミリタリ屋のカタログ式】
名前の通り、ショップのS&Graf、カンプバタリオン!!、サムズミリタリ屋のサイトにある見本写真で採用されている通し方です。
この方法は「クリス・クロス(Criss Cross Lacing)」、「ロック」とも呼ばれます。
最初は裏側からそれぞれ通し、以降は1ホールずつ互い違いでクロスさせて靴紐を通しています。
上記のショップ以外にも。海外ショップやアンクルブーツの紹介サイトなどでも広く確認できます。
トップの画像に写るアンクルブーツもこの通し方ですね。
【参考資料】
・S&Graf(https://www.sandgraf.jp/)
・カンプバタリオン!!(http://www.kampfbataillon.com/)
・サムズミリタリ屋(http://www.sams-militariya.com/)
・岡山ゴムの靴ひもの結び方。結び方21種の図解や、ほどけにくい結び方等。Shoe Lacing。(http://okayamagomu.co.jp/shoelacing/) / ロック
・Ian's Shoelace Site (http://www.fieggen.com/shoelace/) / Lacing Methods / Criss Cross
(2)【検索で見つけたコレクションの写真式】
Google検索中に見つけたアンクルブーツのコレクション写真で時折見かける通し方です。
この方法は「オーバー・アンダー(Over Under Lacing) 」、「オーバーラップ」とも呼ばれます。
最初の紐を表側から通している以外は(1)と同じですね。
【参考資料】
・Google検索:German Army Ankle Boots WW2、German Army Low Boots WW2、他色々なキーワードで見つかったコレクション写真など
・岡山ゴムの靴ひもの結び方。結び方21種の図解や、ほどけにくい結び方等。Shoe Lacing。(http://okayamagomu.co.jp/shoelacing/) / オーバーラップ
・Ian's Shoelace Site (http://www.fieggen.com/shoelace/) / Lacing Methods / Over Under
(3)【Der Erste Zug式】
アメリカのドイツ軍リエナクトグループのウェブサイト「Der Erste Zug」に掲載されている方法です。
この方法は「ストレート・ヨーロピアン(Straight European Lacing)」、「パラレル」とも呼ばれおり、ヨーロッパでは伝統的な形式だそうです。
解説によると当時の写真で確認できる一般的な通し方の一つだそうで、他のバリエーションも掲載されていますが、表側をクロスさせないのは共通しています。
さらに利点として「キツくシッカリ結べて、汚れや異物も入りにくく、足を負傷して脱がす際に靴紐を切断するのも楽」という解説もあります。
確かに素早く切断するのには都合のいい通し方ですね。
【参考資料】
・Der Erste Zug(http://www.dererstezug.com) / Articles / Landser Items / How to "Bar Lace" your Boots
・岡山ゴムの靴ひもの結び方。結び方21種の図解や、ほどけにくい結び方等。Shoe Lacing。(http://okayamagomu.co.jp/shoelacing/) / パラレル
・Ian's Shoelace Site (http://www.fieggen.com/shoelace/) / Lacing Methods / Straight European
以上が3つの通し方になります。
日本陸軍では部隊によって編上靴の靴紐の通し方が異なるケースある、と聞いたことがありますが、ドイツ軍ではどうだったのでしょうか。
私の中では「軍装をしている人の写真やショップの見本写真でよく見るのは(1)の方法」になっていますが…決定的な何かを見つけることができませんでしたので、考察の答えとしてはわからず仕舞いです(爆)
ちなみに3つの方法はいずれもキツくしっかり結ぶことができ、その点では特に差異を感じませんでした。
また何か発見がありましたら続くと思います。
「WWIIドイツ軍 アンクルブーツ(編上靴)の靴紐の通し方(結び方)考察」はこれで以上です。