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Posted by ミリタリーブログ at

2014年02月18日

Hiki Shop販売 海外製 複製 / レプリカ:日本陸軍 下士官兵用 四五式軍衣 冬用

今回は明治45年(1912年)に日本陸軍が制定した四五式冬軍衣の複製品をご紹介します。
こちらは下士官兵(下士卒)用になります。


商品名:WW2 IJA Taisho 45 T45 Wool Tunic With EM Collar Tab
販売元:Hiki Shop(ウェブサイト
価格:100ドル





この複製品はHiki Shopで販売されている海外製です。
肩章は所有品を使っての後付ですが、襟章は付属しています。


背面です
最後の立襟式軍衣として制定された昭五式と見分ける点の一つとして、昭五式は背中に当たる部分の生地が縦に縫い目のある2枚生地なのに対し、四五式及び改四五式は1枚生地で作られています。
その他の詳細につきましては、それを扱ったサイトをご覧ください(丸投げ)。


それでは複製品を色々見ていきましょう。
まずは軍衣の裏です。
検定印は再現されていませんね。


内ポケットも再現されていないのかな、と思いましたがしっかり2つありました。
上が普通の物入れ、下が包帯入れです。


次は襟の部分です。
なお、こちらの複製品のサイズはXLです。


高さは約42mmですね。
うろ覚えですが、仕様書における改四五式と昭五式の襟の高さは42mmで、四五式は改四五式より襟が高いと聞いたことがあります。
その記憶が正しいなら、この複製品は改四五式と呼ぶ方が正しいかもしれません(あるいは改四五式の制定に合わせて改修したもの?)。
まあ、Hiki Shopの四五式は「同店の昭五式冬衣の背中生地を一枚にしただけ」という可能性もありますが…(ちなみに改四五式と昭五式は背中の生地構成以外は大きく変わっていないそうです)


襟を閉じた状態と兵科襟章の拡大です。
付属する複製兵科襟章は歩兵科とのことですが、この複製品は工兵科の色に近いそうです。
縫い付けは最初からされていますが、ちょっとズレてますね
写真ではちゃんと閉まっているように見えますが、実際はホックの取り付け位置が悪いのか、綺麗に閉じることはできません
(後述の着装写真でそれがわかります)

ちなみに立襟軍衣の購入はこれが初めてで、ホックを閉めるのに苦戦しています(笑)


こちらは肩章を取り付ける部分です。
私が所有する肩章が大きいのか、ループの横幅が狭いのかはわかりませんがループを通すのが少々窮屈です。
ほつれているのは肩章の脱着の影響です。


続いて胸ポケットです。


左胸のポケットの拡大です。


内装は白の布生地が使われています。


深さは約18cmありました。


剣吊りです。


ボタンを外して広げた状態です。


袖の部分です。
昭五式と見分ける特徴の1つ、緋線があります。
この緋線は冬用のみに取り付けられており、冬袴にも両腰部から縦に入っていました。
夏衣袴には元々緋線がなく、夏衣袴で緋線がついたものは在郷軍人用と言われています

なお、この緋線は大正11年(1922年)の改正で廃止され、改正前に製造された緋線の付く軍衣袴の多くは緋線を取り外した状態で引き続き使われました


生地の縫い合わせ部分にある緋線です。
緋線を取り外したものの多くは根元にわずかな緋線が残っていたり、緋線があった部分だけが微妙に色が異なっていたりします。
もし検定印が消えて製造年が判別できなくても、ここを見れば改正前に製造されたのか否かがわかる場合もあります。


袖はこんな感じです。


続きましてボタンです。
素材は金属製になります。
直径は正面の軍衣正面のボタン(写真)が約20mm、胸ポケットと剣吊りのボタンは15mmで実物の仕様書と同じサイズです。


ボタンの側面です…が、残念ながらうまく撮影できませんでした(爆)


ボタンの裏面です。


ボタンホールです(写真は胸ポケット)。
全部というわけではありませんが、ボタンホールの糸は少々ほつれやすいです。


着てみました。
襟が凄く歪んでますね(汗)
サイズは少々余裕を持って買ったつもりでしたが、思いのほかデカイです(爆)
まあ小さいよりはマシなので、「体に軍服を合わせるのではなく、軍服に体を合わせる」の精神で、うまく着こなせるように方法を考えましょう。
(でも太るのは勘弁です)





写真を交えた紹介はこれで以上になります(四五式冬袴はまだ持っていません)。
決してカメラのピントがなかなか合わす疲れたわけではありません

ウール生地は厚めで、安っぽい質感は感じられません。
ただ生地の色は、私が見てきた実物から判断した限りでは「濃い」という印象です。
ですが、この色は私の所有する「ふきや伝法院店製 複製 下士官兵用 四五式軍帽」の色となかなかいい感じに合います。

また四五式(及び改四五式)軍衣袴はWWII終戦まで使われていますので、私が主眼としているWWII時代でも主に大陸戦線での軍装に合わせることができます。
が、今年は第一次世界大戦の開戦から100年目なので、実は四五式軍衣袴で「青島の戦い」における日本兵軍装再現も企んでいます(といより元々後者が購入理由)。
しかし、考証にこだわると既存の装備のほとんどが使えないので、ほぼ確実に妥協の産物になるでしょう(爆)

以上で「Hiki Shop販売 海外製複製 下士官兵用 四五式軍衣 冬用」の紹介を終わります。