2015年04月12日
日本陸軍 編上靴(アンクルブーツ)の靴紐の通し方(結び方)例(実演有)
今回は日本軍の編上靴における靴紐の通し方についてです。
本記事では「陸軍の5ホール編上靴における一般的な通し方」という前提で進めます。
陸軍と海軍では差異があったのでしょうかね?
それでは、前置きが長くなる前に早速やってみましょう。
用意したのは中田商店製複製の昭五式編上靴です。
靴底の改良がメンドクサクなったのと、ABCマート代用編上靴の使い勝手の良さから箱入り娘状態です。
再現性を考えると中田商店製の方がいいのですが・・・使用するのがもったいないとも思う今日この頃です。
ムーンスター製の複製編上靴、大幅値下げされた時に購入しておけばよかったですねえ・・・アレって再販されるのでしょうか。
話が進まなくなりますので靴紐を通しましょう。
解説は左足用の編上靴で進めます。
まずは1ホール目、両ホール共に表から通します。
2ホール目です。
左1ホールの裏より出る靴紐を右2ホールの裏から通し、さらに左2ホールの表に通します。
右1ホールの裏より出る靴紐は左1ホールの裏から出る靴紐の上を跨ぐ様にします。
3ホール目です。
左2ホールの裏より出る靴紐を右3ホールの裏から通します。
右1ホールの裏より出る靴紐は左3ホールの裏から通しますが、2ホール目の時と同様に重なり部分は上から跨ぐようにします。
4ホール目です。
靴紐を通す方向は両方共に表からですが、右ホールから出る靴紐を上にしてクロスを作ります。
5ホール目です。
今度は裏でクロスを作り、裏から靴紐を通します。
このクロスも右ホールから出る靴紐を上にします。
靴紐をしっかり締めたら、余った分を履き口近くで巻き付けて適度な長さに調整し、正面で結びます。
靴紐の長さは左右対象になるようにしましょう。
左足はこれで完成です。
右足の靴紐は左右反転させて通します。
両方完成です。
私は「4ホール目を表からではなく裏から通す」という勘違いをしていましたが、正しい通し方を教えて貰った際、一緒にいたもう一人も私と同じ勘違いをしていました。
「同じ勘違いをした資料を見て同じ勘違いをしたのだろう」という話になりましたが、間違いを直して靴紐を閉め直した際はよりしっかり結ぶことができ、また緩めるのも楽になりました(クロスのところに指を入れて上に引き上げます)。
今回ご紹介したのはあくまで「数ある例の1つ」ですので、「これ以外はすべて間違い」ということはありません(横線のみ、クロスのみといった例もあるそうです)。
ですが、冒頭で述べたようにこの方法は「一般的な通し方」ですので、再現においては押さえておきたいポイントだと私は思います。
当時の写真からバリエーションを探すのも面白いかもしれませんね。
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